懐かしい漫画家たちの素顔をのぞく

集英社新書『同期生』を読みました。一条ゆかり・もりたじゅん・弓月光の３人が語る、漫画家としての45年間です。年代的には、花の24年組（竹宮恵子・ 萩尾望都・大島弓子・木原敏江ら）とほぼ重なっていますが、世間の扱いは少々違う気がします。理由は、たぶん少女誌におけるSF漫画の草分けでもなく、 BLにも走らず、ひたすらラブストーリーを描いてきたからでしょう。ラブコメも含めて。三人三様の語り口が、それぞれの性格を反映していて興味深いです。

編集部がつくり上げた虚像から脱して、生き生きと自己を語っていました。各章の最後に、現在の写真が１枚ずつ掲載されています。本宮ひろ志と結婚し、「今 は、もう自分の作品は描きません」と語った、もりたじゅん。彼女の満足そうな笑顔が、とてもよかったです。かつてのファンとして、うれしく思いました。

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